エアコンのシロッコファン外し方徹底解説!故障を防ぐ手順と注意点
こんにちは。住宅お悩み解決ナビ、運営者の「工務店くん」です。
エアコンの効きが悪くなったり、嫌なニオイが気になったりすると、自分でしっかり掃除したいって思いますよね。とくに、風を送り出すエアコンのシロッコファンの外し方について調べている方も多いかなと思います。
でも、ダイキンやパナソニック、三菱、日立などメーカーによって構造が違ったり、シャープのお掃除機能付きモデルだと難易度が高そうだったりと、不安になりますよね。
専用の工具が必要だったり、隠しネジがあったり、分解した後に水漏れが起きないかなど、気になるポイントがたくさんあるはずです。
この記事では、そんな疑問や不安を解消できるように、必要な準備や手順、注意点などを詳しくまとめてみました。
- エアコンのシロッコファンを外すために必要な工具と準備
- 各メーカーごとの構造の違いと分解手順のポイント
- 分解掃除後に発生しやすい水漏れトラブルの原因と対策
- 安全のために知っておきたい専門業者へ依頼する基準

エアコンのシロッコファンの外し方と準備
シロッコファンを取り外すためには、正しい知識としっかりとした事前準備が欠かせません。
ここでは、作業を始める前に揃えておきたい道具や、各メーカーの基本的な構造の違いについて順番に解説していきますね。
必要な工具とドライバーの選び方

シロッコファンを外す作業は、お家にあるごく一般的なドライバーだけでは難しいことが多いです。なぜかというと、ファンをモーターの軸に固定しているネジが、ファンの羽と羽の間のとても狭くて深い隙間にあるからですね。
そのため、ネジの頭にしっかりと届く軸の長いドライバーや、特定サイズの六角レンチが必要になってきます。長さが足りないとネジを回せないだけでなく、無理に回そうとしてネジ頭を潰してしまう(舐めてしまう)原因にもなります。
揃えておきたい工具の例
- 軸長が150mm以上あるプラスドライバー
- 機種に適合したロングタイプの六角レンチ
- ネジが固着している場合に対応できるインパクトドライバー(※扱いには注意が必要です)
作業前には必ずご自宅のエアコンのネジ穴の形状や位置を確認して、適切な工具を用意してくださいね。
分解失敗を防ぐための養生の手順

工具が揃ったからといって、すぐにカバーを外し始めるのは絶対にNGです。
作業に入る前に、必ずエアコンの「電源プラグ(コンセント)」を抜いてください。通電したまま内部を触ると、致死的な感電事故や、ファンが急に回って大怪我をする危険があります。
電源を確実に落としたら、次は「養生(ようじょう)」です。
エアコンの右側には、電子基板が密集している電装ボックスがあります。ここに水滴がたった一滴でも入ってしまうと、ショートして一発でエアコンが故障してしまいます。専用のエアコン洗浄カバーやマスカーテープを使って、電装ボックス周辺や壁、床を徹底的に保護してくださいね。
外装外しで注意すべき隠しネジ

まずはエアコンの前面パネルや外装カバーを外していくのですが、ここが最初の難関になることが多いです。メーカーは見た目を良くするために、化粧カバーでネジを隠していたり、下部の吹き出し口付近に目立たないように配置している「隠しネジ」を多用しています。
この隠しネジの存在に気づかず、「まだどこかが引っかかっているな」と無理やりカバーを引き剥がそうとすると、プラスチックのツメやカバー本体がバキッと割れてしまいます。取扱説明書やパーツの継ぎ目をよく観察して、すべてのネジを確実に外してから優しくカバーを外すようにしてください。
ドレンパン分離と熱交換器の挙動

シロッコファンを下に引き抜くための最大の壁となるのが、結露水を受け止めるドレンパン(水受け皿)の存在です。このドレンパンを外さないと、ファンを取り出すスペースが確保できません。
また、ドレンパンを外せたとしても、ファンが奥の熱交換器(アルミフィン)に引っかかってしまうことがあります。その場合、「熱交換器の左側をわずかに持ち上げながら斜め下に引き抜く」という非常に繊細な作業が求められます。
熱交換器の取り扱いに関する注意
熱交換器には冷媒ガスが通る銅管が繋がっています。
無理に持ち上げると銅管が折れ曲がり(座屈)、ガス漏れを引き起こす致命的な故障に繋がります。
力任せの作業は絶対に避けてください。
パナソニックや三菱の分解手順
パナソニックや三菱の標準的な壁掛けモデルは、比較的メンテナンスがしやすいように設計されていることが多いです。前面パネル、電装ボックスの一部、ドレンパン、そしてシロッコファンというように、それぞれのパーツが順番に独立して外しやすい構造になっています。
そのため、手順をしっかり理解して適切な工具を用意できれば、ご自身でドレンパンを分離してファンにアクセスできる可能性は比較的高いと言えます。ただし、油断は禁物ですので、一つひとつの手順を写真に撮りながら進めるなどの工夫をおすすめします。
ダイキンと日立の構造的な特徴
日立のエアコンも一部の機種を除き、ドレンパンが独立して外しやすい構造を採用しているものが多いです。
一方で、ダイキンなど一部のメーカーの機種では、ドレンパンが本体のフレームと一体化(背面ドレンなど)している設計になっていることがあり、ファンだけを抜き取るのが非常に難しいケースがあります。
ご自身のエアコンのメーカーと型番を確認し、その構造がご自身で対応できるレベルのものか、事前にしっかりとリサーチしておくことが大切ですね。
エアコンのシロッコファンの外し方の注意点
エアコンの内部構造はとても繊細で、少しのミスが大きなトラブルにつながることもあります。
ここからは、分解時に気をつけたいリスクや、作業後に起こりやすい水漏れなどのトラブルについて詳しく見ていきましょう。
お掃除機能付きやシャープの難易度
最近主流の「お掃除機能付きエアコン」は、DIYでの分解の難易度が格段に上がります。
とくにシャープ製などの高機能モデルは、巨大なお掃除ロボットユニットが搭載されており、これを外すために大量の配線コネクタを基板から抜く必要があります。
一番怖いのが、掃除が終わって元に戻す時の「コネクタの噛み込み」です。狭い空間で配線を挟んだままネジ締めをしてしまうと、配線がショートして異常発熱し、最悪の場合は発火や火災につながる危険性があります。
お掃除機能付きモデルの場合は、専門の知識がない限りご自身での分解は避けた方が無難です。
なお、パナソニックのお掃除機能まわりで起こりやすい不具合やリセットの考え方は、パナソニックエアコンのタイマー点滅「H51」の対処法でも詳しく解説しています。
洗浄後の水漏れ原因と解決手法

シロッコファンを自分で外して掃除した直後に、室内機からポタポタと水漏れしてくるトラブルが非常に多く発生します。この一番の原因は、ドレンホースの詰まりです。
DIYで洗浄スプレーなどを使うと、剥がれ落ちた大きなカビやホコリの塊がドレンパンに落ち、そのまま排水用のドレンホースに流れ込んで途中で詰まってしまいます。その結果、行き場を失った水が逆流して室内に溢れてくる仕組みです。
ドレンホースの仕組みや、根元側まで含めたトラブルの考え方は、エアコンのドレンホースを根元から交換する場合の費用とDIYリスクもあわせて読むと理解しやすいです。
水漏れが起きた場合の応急処置
まずはエアコンの電源を切り、室外にあるドレンホースの出口を確認してください。
専用のサクションポンプ(真空引きポンプ)を使って、外側から汚れを吸い出すことで詰まりが解消することが多いです。
無理な分解による基板故障のリスク

エアコンの取扱説明書には「お客様自身での内部の分解・清掃は行わないでください」と必ず記載されています。
これを破って自分で分解し、市販の洗浄スプレーなどを吹きかけて基板をショートさせてしまった場合、たとえ購入から1年以内であってもメーカーの保証対象外(有償修理)になってしまう可能性が極めて高いです。
数万円のクリーニング代を節約するつもりが、基板の交換やエアコン本体の買い替えで十数万円の出費になっては本末転倒ですよね。また、洗浄液の残りカスが原因で数ヶ月後に発火する「トラッキング現象」のリスクも忘れてはいけません。
これは決して大げさな脅しではなく、経済産業省所管の『NITE(製品評価技術基盤機構)』からも、「素人が市販の洗浄スプレーを使って内部を掃除した結果、洗浄液が電気部品にかかったり、コネクタの接続不良を起こしたりして住宅が全焼する火災事故が多発している」として、非常に強い注意喚起が繰り返し行われています。
エアコンの内部洗浄は命に関わる危険を伴う作業だと認識してくださいね。
なお、そもそものニオイ予防や効きの悪化対策としては、内部をいきなり分解する前に、次の記事(エアコンフィルター掃除の正しいやり方と効果)を見てみてください。
安全のための専門業者への依頼基準
DIYでの分解清掃は、リスクを正しく理解した上で行う必要があります。
もし以下のような状況に当てはまる場合は、作業を中止して専門のクリーニング業者や修理業者に依頼することを強くおすすめします。
- お掃除機能付きで配線が複雑すぎる場合
- 隠しネジの場所がわからず、カバーが外れない場合
- ドレンパンやホースの接続部が破損してしまった場合
- 掃除後に水漏れが起きて、ホースを掃除しても直らない場合
※この記事で紹介している手順やリスクはあくまで一般的な目安です。最終的な判断や作業の実施はご自身の責任で行っていただき、不安な場合は迷わず専門家にご相談ください。正確な保証規定などは各メーカーの公式サイトをご確認ください。
エアコンのシロッコファンの外し方まとめ
今回は、エアコンのシロッコファンの外し方について、必要な準備や各メーカーの構造の違い、そして作業に伴うさまざまなリスクについて解説してきました。
正しい工具を使い、適切な手順を踏めばご自身で分解できる機種もありますが、お掃除機能付きモデルの複雑な配線や、熱交換器のガス漏れリスク、洗浄後の水漏れトラブルなど、注意すべき点が本当にたくさんあります。
「ちょっと難しそうだな」「万が一壊してしまったら嫌だな」と感じた場合は、無理をせずにプロのハウスクリーニング業者にお任せするのが、結果的に一番安心で確実な方法かなと思います。
ぜひ、ご自宅のエアコンの状態とご自身のスキルを照らし合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。
よくある質問(Q&A)
Q. シロッコファンを外すにはどんな工具が必要ですか?
A. 一般的なドライバーでは届かない深い場所にネジがあるため、「軸長が150mm以上あるプラスドライバー」や、機種に適合した「ロングタイプの六角レンチ」が必要です。ネジ頭を潰さないよう、ご自宅のエアコンの形状に合った工具を必ず事前に用意してください。
Q. 作業を始める前に、絶対にやっておくべきことは何ですか?
A. 最優先で「エアコンの電源プラグ(コンセント)を抜く」ことです。通電したまま内部を触ると、致死的な感電事故やファンが急回転する恐れがあります。また、電子基板(電装ボックス)に水が入るとショートして完全に故障するため、専用のカバーやテープで周辺を徹底的に「養生」することも必須です。
Q. カバーのネジをすべて外したのに、引っかかって外れません。なぜですか?
A. 「隠しネジ」に気づいていない可能性が高いです。メーカーは見た目を良くするために、化粧カバーの中や吹き出し口の奥などにネジを隠していることがあります。これに気づかず無理に引き剥がそうとするとプラスチックの部品が割れてしまうため、パーツの継ぎ目などをよく観察してください。
Q. 自分で分解・掃除した後に、水漏れが起きてしまいました。原因は何ですか?
A. 一番多い原因は「ドレンホースの詰まり」です。DIYで掃除をした際、剥がれ落ちた大きなカビやホコリの塊が排水ホースに流れ込んで途中で詰まり、行き場を失った水が室内に逆流してくる現象です。外にあるドレンホースの出口から、専用のサクションポンプ等で汚れを吸い出す応急処置が必要です。
